
ウェブサイトを制作する際、割と悩ましいのが著作権表示(コピーライト)の書き方です。正しい書き方を知ることで、コンテンツの権利保護だけでなく、訪問者に対する信頼性向上にもつながります。本記事では、ウェブサイトにおけるコピーライトの書き方とポイントを解説します。
目次
コピーライトとは?
コピーライト(Copyright)は、著作物に対する著作権のことを指します。ウェブサイトの場合、テキスト、画像、動画、デザインなど、すべてのコンテンツが著作権の対象となります。
コピーライトを記述する必要性
結論から言うと、日本はベルヌ条約に加入しているため、著作権表示を行わなくても法的保護は適用されます。また、決まったフォーマットで書かないと著作権が無効になるといったようなこともありません。ですが、権利主張を明確にすることや信頼性向上の観点からなるべく正しく表記するのが望ましいでしょう。
コピーライトの基本構成
コピーライト表記は、以下の要素で構成されることが多いです。
- コピーライト記号
- 著作物の発行年
- 著作権者の名前(法人名など)
- 権利に関する簡単な説明
順番については、どの順番で表記しても問題ありませんが、上の順番で表記されることが多いです。
ここからは各要素について、よく使われている表記のパターンなど詳しく説明していきます。よく見かける表記でも、実は間違った書き方をしているものもよくあります。
コピーライト記号
よく見かける表記としては、以下のものがあります。
- Copyright
- Copyright (C)
- Copyright ©
- ©
たまに「Copyright ©」と表記されている場合がありますが、「Copyright」、「(C) 」「©」については意味合いとしては同じ意味になりますので、いずれかひとつで問題ありません。近年の傾向としては、4. の「©」単体が使われることが多いです。
著作物の発行年
よく見かける表記は以下のパターンです。
- 発行年
- 更新した年(現在の年)
- 発行年 - 更新した年(現在の年)
「発行年」のみの表記はあまり使われておらず、「更新した年」のみのパターンか、「発行年 - 更新した年」のパターンがよく見られます。ですが、著作権においては発行年のほうが法的な観点では重要であるため、どちらか片方のみを記載するのであれば発行年を記載したほうがいいでしょう。
ですが、サイトがアクティブであることや、権利が引き続き管理されていることを示すために、「更新した年」も重要な情報となるので、記載する際は「発行年 - 更新した年」と両方表記するのが望ましいです。
著作権者の名前または法人名
法人名や個人名などの英語表記が使われることが多いです。会社名の後に「Inc.」「Co., Ltd.」「Corp.」などと付く事がありますが、これらは全て株式会社を意味します。日本で使う場合はどれを使っても問題ありませんが、英語で登記されている正式なものがある場合はそれを使いましょう。
権利に関する簡単な説明
よく見かけるのは「All rights reserved.」という表記です。これは「全著作権所有」や「すべての権利を留保する」という意味ですが、ブエノスアイレス条約に由来する表記なので、日本が加盟するベルヌ条約では表記する必要はありません。
とはいえ、表記しても特に問題はありません。表記する場合、「All right reserved.」や「All rights reserve.」は英語的に間違いになりますので気を付けましょう。
オススメのコピーライトの書き方
さて、ここまでコピーライトの構成などについて説明してきましたが、当サイトがオススメするコピーライトの書き方は以下の書き方です。
© 著作者名
実はこれだけで何の問題もありません。シンプルですね。近年主流であるレスポンシブサイトでは、あまり長い表記になるとスマートフォンで見たときに変なところで改行が入って見栄えが悪くなってしまったりするので、なるべくシンプルな表記が良いのではないかと思います。
実際に、以下のような企業のウェブサイトがこのコピーライトの書き方をしています。
コピーライトの書き方についてのまとめ
- 「©」が入っていれば「Copyright」と書く必要はない。
- 年を書くなら『発行年-更新した年』がベスト。
- 「All rights reserved.」はいらない。書きたい場合はスペルミスに気を付けて!